習い事や塾の連絡、留守番中の見守り、友人とのやり取り。子どもに自分専用のスマホを持たせる家庭は年々増えていますが、いつ、どんな端末を、どう管理して持たせるかは家庭ごとに考え方が分かれ、高額課金やSNSでのトラブルが報じられるたびに保護者の不安も膨らんでいます。
そこで今回、プラスト株式会社との共同調査として、子どもを持つ全国の20歳~59歳の男女500名を対象に、「子ども世代のスマホ利用に関する意識調査」を実施しました。
本調査では、スマホを持たせる適切な時期から、保護者が抱える心配、理想の入手方法、端末の破損・紛失への不安、やるべき対策、そして実際の経験談まで、保護者のリアルな意識を明らかにしています。
■ 調査概要
- 調査名:子ども世代のスマホ利用に関する意識調査
- 調査手法:インターネットアンケート
- 調査期間:2026年9月5日~9月12日
- 調査対象:子どもを持つ全国の20歳~59歳の男女
- 有効回答数:500件
■ 質問内容
- 質問1:子どもが初めて自分専用のスマホを持つのは、何歳ごろが適切だと思いますか?
- 質問2:子どもがスマホを持つことに対して、心配なことは何ですか?
- 質問3:子どもに初めてスマホを持たせるとしたら、どんな入手方法が理想だと思いますか?
- 質問4:子どもにスマホを持たせる際、「端末を壊す・紛失する」ことへの不安はどれくらいありますか?
- 質問5:子どものスマホ利用において、保護者がやるべきだと思う対策はどれですか?
- 質問6:子どものスマホデビューや、スマホ詐欺・課金トラブルについて、思うことや経験談があれば教えてください。
※数値は小数点第2位を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合があります。
※複数回答を含む設問では合計が100%を超える場合があります。
適切な時期は「中学生」31.2%が最多、小学生のうちも47.0%

まず、子どもが初めて自分専用のスマホを持つのに適切だと思う時期を尋ねたところ、「中学生(13〜15歳)」が31.2%で最多。次いで「高校生(16〜18歳)」19.2%、「小学校高学年(11〜12歳)」17.2%、「小学校低学年(6〜8歳)」16.6%と続きます。
【自分専用のスマホを持たせるのに適切な時期】
- 小学校低学年(6〜8歳):16.6%
- 小学校中学年(9〜10歳):13.2%
- 小学校高学年(11〜12歳):17.2%
- 中学生(13〜15歳):31.2%
- 高校生(16〜18歳):19.2%
- その他:2.6%
小学生のうちを適切とする回答を合わせると47.0%となり、中学生と並ぶ大きなまとまりになります。回答した保護者を父親・母親で分けると、「高校生」は父親25.4%、母親14.6%、「小学校高学年」は母親20.6%、父親12.7%と、母親のほうが早い時期を挙げる傾向にあります。
心配の1位は「SNS・ネットでの詐欺やトラブル」62.4%、課金・いじめが5割超

子どもがスマホを持つことへの心配で最も多かったのは「SNS・ネットでの詐欺やトラブル」で62.4%。続いて「ゲームやアプリへの高額課金」51.8%、「いじめ・誹謗中傷」51.4%、「知らない大人との接触」48.2%と続きます。
【子どもがスマホを持つことへの心配】
- ゲームやアプリへの高額課金:51.8%
- SNS・ネットでの詐欺やトラブル:62.4%
- 知らない大人との接触:48.2%
- いじめ・誹謗中傷:51.4%
- 視力・睡眠など健康面への悪影響:45.6%
- 勉強への悪影響:33.8%
- その他:1.0%
上位5項目がいずれも45%を超えており、心配の対象がひとつに絞られていないことが分かります。回答した保護者を父親・母親で分けると、「いじめ・誹謗中傷」は母親56.8%、父親44.1%と、人間関係のトラブルへの懸念は母親のほうが強い傾向にあります。
理想の入手方法は「新品」57.6%、レンタルは10.2%

初めてスマホを持たせるとしたら理想だと思う入手方法は、「新品を購入」が57.6%で最多。「親や兄弟のお下がり」26.0%、「中古スマホを安く購入」24.2%が続き、「スマホレンタルで月額利用」は10.2%でした。
【初めてのスマホの理想の入手方法】
- 新品を購入:57.6%
- 親や兄弟のお下がり:26.0%
- 中古スマホを安く購入:24.2%
- スマホレンタルで月額利用:10.2%
- その他:0.4%
新品志向が半数を超える一方、お下がり・中古・レンタルといった「新品以外」を選んだ回答も合計で6割に上り、初めての一台に高価な端末は不要と考える層も厚いことがうかがえます。
父親・母親で分けると、「新品を購入」は父親62.9%、母親53.7%と父親で高くなりました。スマホを借りるという選択肢がどのようなものかは、「レンタル携帯のエクスモバイル」で確認できます。
「壊す・なくす」への不安は84.0%、3人に1人超が「とても不安」

子どもにスマホを持たせる際、端末を壊す・紛失することへの不安を尋ねたところ、「とても不安」37.0%、「少し不安」47.0%を合わせて84.0%が不安を感じていると回答。「全く気にならない」は16.0%にとどまりました。
【端末を壊す・紛失することへの不安】
- とても不安:37.0%
- 少し不安:47.0%
- 全く気にならない:16.0%
理想の入手方法で「新品」が半数を超えたのに対し、8割超が「壊す・なくす」を心配しているという結果は、保護者が矛盾を抱えたまま端末を選んでいることを示しています。
保護者の対策は「フィルタリング設定」59.4%が最多、時間ルール・課金パスワードが続く

保護者がやるべきだと思う対策で最も多かったのは「フィルタリング設定」59.4%。続いて「利用時間のルール決め」57.0%、「課金時のパスワード必須化」52.2%、「使用するアプリを保護者が管理」44.6%と続きます。
【保護者がやるべきだと思う対策】
- フィルタリング設定:59.4%
- 利用時間のルール決め:57.0%
- 課金時のパスワード必須化:52.2%
- 使用するアプリを保護者が管理:44.6%
- 定期的に利用履歴をチェック:35.2%
- その他:0.6%
上位3項目が5割を超える一方、「定期的に利用履歴をチェック」は35.2%と最も低く、事前の設定で防ぐ対策に比べ、日常的に中身を見る対策には抵抗感があることがうかがえます。
体験者が語る、子どものスマホデビューと課金・詐欺のリアル
最後に、子どものスマホデビューや、スマホ詐欺・課金トラブルについて思うことや経験談を自由回答で尋ねたところ、回答内容はいくつかの傾向に分類できました。
以下は、実際の回答内容に基づく分析です。
● 「気づいたら請求が来ていた」、最も多かった課金トラブル
最も多く寄せられたのは、ゲームやアプリへの課金をめぐる経験談です。
【実際の回答例】
- 「勝手に課金はありました。それも、本人は無料アプリだと思って課金だと気付かずに課金していました」
- 「課金できないように設定していても、自力で解除するという話を度々聞く」
子どもに悪意がなくても課金が成立してしまうという声と、設定を解除されてしまうという声が並びます。
● ルールは作れる、守らせ続けるのが難しい、保護者の管理をめぐる声
次に多かったのが、家庭でのルール作りや管理の方法、そしてその限界に関する声です。
【実際の回答例】
- 「振り込め詐欺の定番メールが来た時.子どもがルール通り相談してきてくれたので,問題なく対応できた(無視できた)」
- 「ペアレンタルコントロールしていても、子どもが解除してしまう」
「ルール通り相談してくれた」という成功例と、「解除してしまう」という失敗例が並んでいます。設定だけで守り切るのではなく、困ったら親に見せるという関係を先に作っておくことが、実際に効いた場面として語られています。
● 盲点はゲームの中にあった、SNS・知らない人との接触
詐欺や知らない人との接触については、想定していなかった経路で起きた例が語られています。
【実際の回答例】
- 「家のWi-Fiだけで使えるスマホを渡していてゲームアプリを入れてあげたらゲーム内の掲示板で知らない人と交流していた。他者と関わりがないゲームだと思って入れたので盲点でした」
- 「子供の頃にワンクリック詐欺に引っかかった。大人になれば無視をすればいいと思えるが、子供の頃は親にバレるのが怖くて自分で対処しようとして更に踏み込んでしまった」
SNSを使わせていなくても、ゲームのチャットや掲示板が接点になるという声は複数ありました。「親にバレるのが怖くて自分で対処した」という声からは、親に言えない状況が被害を広げることも読み取れます。
● 持たせたくない、でも持たせないと困る、時期をめぐる葛藤
いつ持たせるかについては、周囲との関係と自分の考えの間で揺れる声が目立ちました。
【実際の回答例】
- 「親としては持たせたくないが、周りと人間関係を作りづらくなってしまうのも可哀想なので持たせどころに困っている」
- 「中学生までは必要となる場面が少ないので持たせないで、高校生になる時に部活で遅い時間の送り迎えなどの連絡用に使うようにした」
決め手は本人の希望より、周囲の所有状況や連絡の必要性でした。「スマホをすぐ落として、表面を割った」など、端末の破損に関する経験も寄せられています。
課金・管理・接触・時期のいずれにも、「想定していなかった」という言葉が繰り返し登場するのが、この設問の特徴です。
【まとめ】新品志向と“壊す不安”の同居、初めての一台の持たせ方を考える
今回の調査では、子どもに自分専用のスマホを持たせる適切な時期は「中学生」が31.2%で最多となる一方、小学生のうちを挙げた回答も47.0%に上りました。心配の1位は「SNS・ネットでの詐欺やトラブル」62.4%で、高額課金、いじめ・誹謗中傷も5割を超えています。
注目したいのは、理想の入手方法で「新品を購入」が57.6%と半数を超えたのに対し、「壊す・なくす」への不安を84.0%が抱えていた点です。自由回答でも、落として画面が割れた、壊れて連絡が取れなくなった、という声が寄せられました。
自由回答では設定を解除される、ルールが形骸化するという声も少なくありません。初めての一台は、性能や新しさよりも、壊れても・失っても立て直せることを基準に選ぶ。そんな視点が、保護者の不安を軽くする手がかりになるのではないでしょうか。
